2017年8月30日水曜日

人形劇がやってくる

さて、もう一つうれしいニュース。
北海道の人形劇場やまびこ座・こぐま座さんから、素敵な人形劇がじょーもぴあ宮畑にやってきます!人形劇だけでなく、テーブルシアターやパネルシアターなど、楽しい企画がいっぱいです。入場無料なので、皆さんぜひ!おいでくださいね。



9月の行事予定

夏休みも終わって、いよいよ秋の気配が身近になってきました。9月の行事予定表をアップします。お月見にちなんだうさぎの土笛づくり、今年もやりますよ~!


2017年8月28日月曜日

土偶トーク!

昨日は土偶女子の譽田亜紀子先生をお招きしてのトークショー。土偶や縄文時代に興味を持っている方に1人でも多く参加いただきたいということで、講演会ではなくトークショーと言うことでお願いしました。


じょーもぴあ宮畑入りした先生、まずはしゃがむ土偶とご対面!まるで獲物を狙うしなやかな野獣のようです。全身から土偶女子オーラが発散されているかのようです!。



まずは譽田先生と土偶のなれそめから。奈良県の観音寺本馬遺跡との出会いが、その後の土偶人生?のスタートとなったそうです。


読者代表と言うことで、じょーもぴあ宮畑の職員がトークの進行を務めさせていただきました。むしろ先生よりも喋りまくっていたとのうわさもありますが?


いえいえ、先生、熱が入ってついつい土偶に同化してしまっています!


終了後のサイン会では、長蛇の列が!今回は60名の参加者がありましたが、その半分以上の方が先生にサインしていただいたようです。


今回のトークショーは、いちばん楽しんでいたのが担当職員だったかもしれません!?が、内容的にもイベント的にも非常に得るところの多いものとなりました。先生、本当にありがとうございました!

譽田先生の最新情報はこちらでチェック! ⇒ https://lineblog.me/kondaakiko/


2017年8月14日月曜日

土偶を発掘する!?

 土偶は遺跡から発掘されたものです。当館でも重要文化財の「しゃがむ土偶」をはじめ、いくつもの土偶を展示しています。そんな土偶を”再発掘”します!
 え?もう一度埋めるの?隠すの? いえいえ、発掘された土偶の、その”意味”を掘り起こすのです。土偶は考古学にとって、いまだに謎の存在です。土偶が作られた理由やその背景は今のところ定説はなく、いずれも「仮説」にしかすぎません。



そんな土偶に”感性”からアプローチしているのが譽田亜紀子さんです。すでに土偶にかかわる数冊の著書をお持ちの”土偶女子”譽田さんに一貫しているのは、土偶に対する”愛”でしょうか。われわれ考古学者は土偶を”研究対象”として見ています。もちろん、土偶や縄文土器を愛している研究者はたくさんいますし、すでに”偏愛”の域に達している人も少なくありません。では、譽田さんはそんな研究者とどこが違うのでしょうか?

 我々は土偶を「もの」として扱っていますが、どうやら譽田さんは土偶を「出来事」として扱っているような気がします。ですから、その興味関心は土偶を取り巻く人々やその思い、土偶を取り入れた現代のファッションなど土偶にとどまることなく、果てしなく広がっています。縄文時代に土偶を作った人から、現代において土偶に関わる人まで、土偶と言う”もの”を通して、”人”を見つめているようにも見えます。

じょーもぴあ宮畑では、そんな譽田亜紀子さんをお招きして、トークショーを開催いたします!


考古学的なアプローチからだけでは見えてこない土偶の隠された意味について、現代の感性から迫ります!参加無料申し込み不要ですので、皆様ぜひ、おいでください!

2017年8月11日金曜日

デザインの源流  縄文女子2

 青森縄文女子プロジェクトの縄文服デザインに応募する方のために、縄文土器のデザインその2です。
          → あおもり縄文女子プロジェクト モデル・デザイン募集チラシ

 もっとも古い縄文土器の文様は、粘土を細い紐にして並行に貼り付けたり、爪で傷をつけたりしまたものです。やがて縄をおしあてて、土器の表面に縄の跡を付け始めます。これらはいずれも身の回りにあるものを使っていたため、文様を付けるための特別な道具を必要としていません。

 文様を付ける道具が初めて作られたのは、縄文時代早期の事です。押型文と呼ばれるこの文様は、木の枝などの棒状のものに刻み目を付けたものを、土器の表面に押し付けながら転がしたもので、山形(三角形)、楕円形、菱形などの文様を連続してつけることが可能でした。中でも、三角形のモチーフは、様々に組み合わせることによりかなり複雑な文様を描くことを可能にしています。縄文土器の紋様の「モチーフ」は三角形から始まったと言っても過言ではありません。


 たとえば、大きさの違う三角形を重ねた物でも、中心をそろえたもの(A)と辺を合わせたもの(B)では、かなり印象が変わります。さらに、それを何段か重ねたとき、単純に重ねたものとずらして重ねたものでも、描かれる文様は変わってきます。特にBのタイプは重ね方やずらし方、反転のさせ方で様々なパターンを描くことが出来ます。
 三角形のモチーフは早期だけではなく、後期まで時折取り入れられ、縄文時代の人たちがこの文様を好んでいたことがうかがわれます。

 そしてもう一つ、縄文時代の人たちが好んで用いたモチーフに渦巻きがあります。ただ、メインのモチーフとして用いられているのは東北地方では縄文時代中期の中頃から後半にかけての時期です。


 それまではアクセントとして全体にちりばめられた渦巻きは、やがて巨大化し土器の表面を覆い尽くします。もちろん、その周りに小さな渦巻きも散りばめられています。やがてその渦巻きは連結し、唐草文様を描くようになります。東北地方だと、かなり大きな唐草文様でどれがメインの渦巻きであるか一目瞭然のものと、小さめの渦巻きが縦横に連結したものと、二つのタイプが見られます。やがてそれぞれの渦巻きが切り離され、区画され、整然とそろえられていきます。

 縄文土器の文様を考えるときに大切なのはモチーフだけではなく、1)組み合わせ、2)配置、3)メインとアクセントです。この文様をヒントに、あなただけのオリジナルデザインを完成させてくださいね!

縄文女子!?

 ちまたではじわじわと縄文ファンが増えているという噂です。縄文時代を”楽しむ”リトルプレスや、土偶を”愛でる”書籍なんかも目立ちます。手に取ってみると、一般の方から考古学者まで、それぞれの立場で楽しみながら、より縄文時代や遺跡が好きになるような、そんな素敵なアイテムが増えてきているようです。

 さて、そこで縄文女子です。正確にはあおもり縄文女子です。これは縄文のおしゃれファッションを切り口として縄文文化や縄文遺跡群の魅力を伝える情報紙の名前です。え?そんなおしゃれな雑誌があるなら欲しい?? → あおもり縄文女子

 ごめんなさい。これから出る雑誌なんです。でも、どうせなら「読む」だけじゃなくて「参加する」のはいかがでしょうか?青森縄文女子プロジェクトでは、現在縄文モデル縄文服のデザインを募集しています。縄文モデルは青森県在住の方が対象ですが、縄文服のデザインはどなたでも応募できます!
あおもり縄文女子プロジェクト モデル・デザイン募集チラシ

 応募は郵送でもFAXでもメール(pdf)でも可能です。え?縄文デザインなんてわからない??そんな皆様のために、じょーもぴあ宮畑の前回の企画展「縄文土器のデザイン」から、土器文様のモチーフの抜粋をあげておきますね!


fig.1

 縄文時代後期の半ばから終わりごろに見られる文様です。1段目:アルファベットのC字がならんでいるように見えるので、C字文なんて呼ばれることもあります。2段目:これが連結すると、円形の文様が重なっているように見えてきます。色の塗り分けを工夫すれば、見え方が変わりますね。3段目:何段か重ねれば、いろんなパターンで塗り分けられそうです。4段目:斜め方向の列を意識して、縦と横の楕円形の大きさに差をつけてみました。端と端が入組んでいるように見えるので入組文と呼ばれます。
 この文様は単純なので、配色や大小の強弱などでアクセントをつけやすいと思います!


fig.2

 1段目:最初の図の3段目から、「隙間」を意識すると三角形が見えてきます。2・3段目:この三角形とその間の楕円形を組み合わせると…そうです。ウルトラ警備隊のマークになります!4・5段目:三角形の部分を入組ませると、複雑そうな文様になります。これは三角形がもとになっている部分(赤い部分)とその余白(水色の部分)を見比べたときに、水色の部分は実は最初の図(fig.1)の4段目からの流れの入組文なんですね~。
 この文様は連続して描かないとわからないので、福であれば長く一周するようなところのほうが合うかもしれません。色もパターン化すれば楽しそう!?


fig.3

 さて、1・2段目:前の図(fig2)の最後の文様を何段も重ねたり、密着させたりするとさらにイメージが変わります。模様と言ってもデザインよりもパターンに近くなってきますね。3段目:入組みのS字をいちど分解して、間隔をあけて配置すると分断されていた余白(赤の部分)が一続きになって、それ自体も文様のように見えてきます。4段目:余白自体の面積が大きくなってしまったら、その隙間を埋めるように三角形や台形などのモチーフを追加すれば、さらに複雑に見えてきます。実際に使っているモチーフは横にしたC字と三角形と途中の括れた台形だけなんですけどね。
 この文様特に下の弐つは「まとまり」感がハンパないです。いちばん「縄文」らしさを感じる文様かもしれません。




最後は非常に単純化します。1段目:上向きと下向きのC字が連続して一筆書きされています。2・3段目:丸みを付けたりアクセントを付けたりしています。4~6段目:何段か重ねると、重ね方で違う見え方をします。また、直線で描くとシャープな感じがしますね。塗り分けしても組み合わせても面白そうです。

ざっと縄文時代後期~晩期の文様を概観してみました。これを組み合わせたり、配置したりして、素敵な服をデザインしてくださいね~!

2017年8月7日月曜日

気分はもう考古学者!?

夏休みに入り、じょーもぴあ宮畑では小学生の来館者が目立ってきました。

そこで! だれでも手軽に考古学者気分の味わえる特設ブースを設けました。椅子に座ってデスクライトのスイッチを入れれば、あら不思議、考古学者の誕生です!


もちろん、卓上の小物は手に取っていただいて構いません。じょーもぴあ宮畑においでの際はぜひ、考古学者気分を味わってください!

2017年8月4日金曜日

宮畑縄文人倶楽部参加者募集中です!

今回は東北歴史博物館から菊地逸夫先生をお招きし、先生が土器づくり用に調整した粘土を使用します。普段はできない体験もあり、盛りだくさんな内容です。シークレットな体験もあるかもしれません!?

講座は以下の内容の全3回で、参加費は3000円です。定員10名ですが、まだ空いております。

  9月10日(日) 9:301500
粘土を3kg使用し、本物の縄文土器を手本に実物大の縄文土器を製作します


 10月15日(日) 10001400
公園で縄文土器の野焼きを実施します。焼きあがるまでのあいだ、火おこし体験や弓矢体験なども実施します。

 11月12日(日) 10001400
石器を使って調理し、縄文土器(複製)を使用して芋煮会を実施します。晴天の場合は公園で、天気が悪ければ炊事棟。

申し込み・お問い合わせは電話でじょーもぴあ宮畑024-573-0015までお願いいたします。

2017年8月2日水曜日

上岡遺跡発掘物語

じょーもぴあ宮畑の企画展「上岡遺跡発掘物語」は先月の22日から始まっています。今回の展示は重要文化財「しゃがむ土偶」が出土した上岡遺跡にスポットを当てています。


展示室の中央には、ずら~~~~っと本がならんでいます。これらの本、全部上岡遺跡の土偶が載っています!上岡遺跡の土偶は昭和27年の発見以来、様々な書籍に掲載されています。ここに並んでいる本はその中の一部ですが、これだけでも上岡遺跡の土偶がどれほど貴重な物かがわかります。


今回は土偶だけではなく、発掘調査で見つかった土器を展示しています。いままでまとめて展示する機会のなかった、漆塗りの土器片や遮光器土偶の破片などを含む貴重な資料が
ならんでいます。この機会に、ぜひお運びください!